楽天トラベル売上が前年比「約12倍」沖縄のヴィラ型ホテルで実践したInstagram動画広告

某ホテル投資会社が運営する、沖縄にあるヴィラ型ホテルでは、弊社のInstagram動画広告の施策後、2025年9月の楽天トラベル売上が前年同月比で約12倍となりました。同期間の楽天トラベルへのアクセスも442%増加しています。
取り組みの中心は、施設の設備を紹介するだけでなく、旅行者が滞在する一日の流れを動画で伝えること。そして、広告から予約ページへ進んだ後の成果を、売上まで確認できるようにすることでした。
本記事では、写真だけでは伝えにくかった課題、動画の構成、配信後の数値を順に紹介します。

旅行者は、OTA(オンライン旅行予約サイト)や比較サイトで、写真、広さ、設備、料金を見比べます。写真は設備を確認するのに役立ちますが、ヴィラ型ホテルでは、「その場所でどう過ごせるか」も選ぶ理由になります。
たとえば、家族みんなで夕食を楽しみ、子どもを寝かしつけた後は、大人だけでゆっくり会話を楽しむ。そんな夜の過ごし方を思い描ければ、広いリビングも、単なる設備ではなく、家族それぞれがくつろげる場所として魅力が伝わります。
写真で「どんな設備があるか」はわかっても、「その設備があることで、どんな時間を過ごせるか」まで伝わるとは限りません。そこで、旅行者が自分たちの滞在を想像できるよう、具体的な過ごし方を見せることが大切だと考えました。
動画では、冒頭5秒で旅行者が知りたい判断材料を示し、到着、室内、食事や入浴、夜、翌朝へと、宿泊の流れに沿って見せます。Instagramの縦型動画を使い、施設の紹介に加えて「ここで過ごす一日」が伝わる構成にしました。
旅行者との接点によって、伝える役割も変わります。
OTAへの掲載: 宿を探している旅行者に、設備・料金・空室を比較してもらう。
自社SNS: 気になった旅行者が後から見返せるよう、施設の過ごし方を蓄積する。
Instagram動画広告: まだ候補に入っていない旅行者に、滞在のイメージと宿を選ぶ理由を届ける。
今回はInstagram動画広告を入口に、広告で興味を持った内容を予約ページでも確認できる流れを設計しました。

本事例は、同社が運営する沖縄の施設を中心にした広告施策です。家族やグループが、周囲を気にせず過ごせる滞在体験を伝えることを目指しました。
Oisuは、訴求設計、動画の企画、撮影・編集のディレクション、配信後の数値確認を担当しました。
撮影前に決めたのは、誰に何を伝えるかと、何を成果として確認するかの2点です。
1つ目は、異なる3つの訴求を試すこと。施設の魅力を広く伝える案、プライベート空間を伝える案、家族旅行の困りごとに答える案を用意し、反応を比較しました。
2つ目は、広告から予約ページへ進んだ後の成果指標を決めること。今回は楽天トラベルの売上を主な成果とし、アクセス数も併せて確認しました。広告で見せた内容と、予約ページで選べるプランや日程も一致させています。
施策前の楽天トラベル経由の売上が小さかったことを踏まえ、同経路を広告の成果を確認する場所として運用しました。配信前の状態を記録し、広告の反応と楽天トラベルのアクセス・売上を段階ごとに追っています。

訴求パターン | 想定した旅行者 | 冒頭で見せるもの |
|---|---|---|
王道の施設メリット | 宿を広く比較している層 | 施設の魅力と設備の全体像 |
プライベート空間 | 周囲を気にせず過ごしたい層 | 建物を丸ごと使える状況 |
家族旅行の困りごとを解消 | 家族・グループ旅行を計画している層 | 家族旅行で起きやすい困りごとと、その解消方法 |
この3つは、同じ施設を異なる言葉で紹介した広告ではありません。機能や価格、空間の使い方、家族旅行の不安解消という、異なる旅行者の、「この宿を選びたくなる理由」を検証するための広告です。
初期に配信した広告素材では、次の結果が確認できました。
初期の広告素材 | CTR | 1アクセス単価 |
|---|---|---|
王道の施設メリット訴求 | 4.75% | 16円 |
プライベート空間訴求 | 4.46% | 16円 |
CTRはいずれも4%台、予約ページへの1アクセス単価はいずれも16円でした。この結果を初期の基準値として、訴求を増やすだけでなく、情報を見せる順番や映像の構成にも改善の余地がないかを検討しました。
改善時に見直したのは、主に次の3点です。
冒頭5秒で、選ぶ理由を見せる。
施設名の紹介から始めず、旅行者が気になる設備や過ごし方を最初に示しました。
到着から夜まで、宿泊の順番で見せる。
外観、入口、室内、入浴、夜の時間をつなぎ、場面の関係が分かる構成にしました。情報の順番に加えて、撮影場所や映像の色温度も見直しています。
Vlog型で、旅行の一日として見せる。
設備を順番に並べるだけでなく、周辺観光、移動、入室、宿で過ごす時間までを一続きの旅程として伝えました。
2025年9月に配信した改善後の広告素材では、次の結果となりました。
改善後の広告素材 | CTR | 1アクセス単価 |
|---|---|---|
構成刷新 | 6.07% | 9円 |
Vlog型 | 6.13% | 11円 |
ここでいう「構成刷新」は、初期の王道訴求をもとに、情報の順番、冒頭の見せ方、撮影場所、色温度を見直した広告素材です。
「Vlog型」は、旅行の一日を旅程として見せる別の広告素材として集計しています。
初期の王道訴求と構成刷新後の広告素材を比べると、CTRは4.75%から6.07%へ変化し、約28%改善しました。1アクセス単価は16円から9円となり、約44%低下しています。
この比較から、初期配信の反応を確認し、その結果をもとに情報の順番や冒頭、滞在の見せ方を更新していった流れが分かります。
ただし、これは異なる広告素材・配信時期の実績比較です。数値の変化を動画構成だけの効果と断定せず、対象者、配信条件、季節性なども併せて確認する必要があります。
自施設で試す場合も、最初から完成形を決めるのではなく、異なる訴求を配信して基準値をつかみ、その結果から次に変える要素を決めることが、改善を続ける出発点になります。

広告がクリックされたことと、売上が増えたことは、同じ成果ではありません。今回は、広告の反応、予約ページへのアクセス、楽天トラベルの売上を分けて確認しました。
段階 | 指標 | 何が分かるか |
|---|---|---|
入口 | 表示回数・CTR | 広告が届き、クリックされたか |
途中の行動 | 予約ページへのアクセス・1アクセス単価 | ページへ進んだか、いくらかかったか |
売上の結果 | 楽天トラベル売上 | 同じ予約経路の売上がどう変わったか |
段階を分けると、次に調べる場所が見えます。CTRが低ければ冒頭の映像や対象者、アクセスが増えても売上が伸びなければ空室・料金・予約ページなどを確認します。一つの数値だけで原因を決めつけないことが大切です。
広告施策後、2025年9月の楽天トラベル売上は前年同月比で約12倍となり、同経路のアクセスは442%増加しました。広告の反応に加えて、成果を確認する経路として設定した楽天トラベルの売上まで追った結果です。
自施設で実践する場合も、配信前に「どの売上を見るか」「何と比較するか」「途中の行動をどこまで測るか」を決めておくと、結果を次の改善につなげやすくなります。

本事例では、Instagram動画広告の施策後、楽天トラベル売上が前年同月比で約12倍となりました。取り組みの要点は、次の3つです。
旅行者が気になる判断材料を、動画の冒頭で見せる。
施設の設備だけでなく、到着から夜までの過ごし方を伝える。
広告の反応、予約ページへのアクセス、売上を分けて確認する。
自施設で始める際も、「何を撮るか」に加えて、「誰にどんな滞在を伝えるか」「何を成果として確認するか」を先に明確にすることが、改善を続ける土台になります。

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